既に政治において「言語道」がほとんど断たれて久しい。それでも、相変わらず政治家の口から出てくる言葉には、誤魔化そうとかお茶を濁そうとか、隠れた意図が滲み出てくる。
そんな言葉の一つだと最近感じるのが、「感」。
http://www.kantei.go.jp/jp/100_kishida/statement/2021/1014kaiken2.html
「国民に満足いただける政策」とは言わず、「国民に満足感を持っていただける政策」と言う。「最大限のスピードで対応する」とは言わず、「最大限のスピード感で対応する」と言う。
いずれも、満足はしなくても、満足感は持てる、スピードは出ていなくても、スピードが出ているような感じがする、と言う解釈になるのだろう。
数日前の総選挙に関する報道では、総理大臣が「スケジュール感」なる表現を使っているのを耳にした。これも、「スケジュールは立ってないけど、立ってるような感じはするような」と言うことか。
ま、そもそもこの総理、今度の選挙は「未来選択選挙」だなどと、アッタリマエ過ぎて笑いも出ないことを、真顔で主張できるくらいだから、中身のある言葉が期待できるはずもない。