11月に入ってめっきり寒くなったと思っていたら、あっという間に零下に。池や湖も凍り始めました。
自転車で十数分の付属学校に行く途中、8時の日の出前の薄暗い中、ムーミン美術館前のアヒル池の表面が凍り、ボウッと白く光っていました。なんだか、むしろ温かみのあるほのかな白さ。
付属学校近くのLampipuisto(lampiは池、puistoは公園)にある池も凍り始め、学校帰りの子どもたちが石や小枝を投げ入れたり、氷上を歩いたりして遊んでいるのを見かけました。
大学を通り越し、坂を下りきったあたりにIidesjärvi (järviは湖なので、イイデス湖)がありますが、ここもほぼ氷が張り、一部まだ凍りきっていないところに鳥たちが寒そうに寄り添っていました。
凍った池や湖に落ちるような事故は起きないのかふと疑問に思い、このあたりで生まれ育ったというフィン人に聞いてみたら、ないことはないけど、自分の周りでは聞いたことがないとのことでした。
でも、小学校では薄い氷の危険性や、落ちた場合にどうしたらいいかを、指導しているそうです。話をしながら、子どもの頃に学校で見せられ、池の氷に落ちることについてすっかりtraumatizeされたという啓発ビデオのことを思い出して、紹介してくれました。
国営放送のYleが製作した”Varokaa heikkoa jäätä!”「割れやすい氷に注意!」というビデオで、少年と熊が池で遊んでいるうちに、熊が氷を割って落ちてしまうという設定。熊を助けに行く少年の行動がとてもよく考えられていて、あわてずに這って近づき、氷の縁までは行かず、ロープやマフラーなどを投げて引っ張り上げるというポイントが盛り込まれています。助けられた熊も、あわてて立ち歩かず、コロコロと転がって縁に向かってます。
紹介してくれた彼女に、自分や友人で実際に池に落ちたり、助けたりする場面に遭遇したことがあるか尋ねたら、ないと言っていましたが、こういうことが万が一の時に命を守るライフスキルとして位置づけられ、きちんと指導されているようです。