フィンランドの実業家で文化や美術を愛したAmos Andersonが残した財団によって運営されている美術館、Amos Rexに行ってきました。
実はこの美術館がある敷地におもしろい形の中庭があるのは前から知っていたのですが、その真下に美術館があるとは知りませんでした。その奇抜な形状の美術館と周囲の伝統ある環境と折り合いをつけるため、地下に作られたという経緯があるようです。中庭のおもしろい形状は、そのまま美術館内部の天井の形になっています。
チケット売り場から広く真っ白の階段を降りていくとクロークとロッカー、トイレのあるホールがあり、そこからさらに奥の展示スペースに入るようになっています。階段上部には大きな窓があり、まるで絵のように中庭のオブジェが切り取られて見えるようになっています。
他の多くの博物館・美術館が休館の月曜だったことに加えて、秋休み中で学生も多く、仕事が休めない親に代わり祖父母に連れられた学校休みの子どもたちもたくさん来ていました。GoogleMapの表示でも「とても混雑しています」という表示だったのでどうなるかと思いましたが、数名待たされたクロークを除き、日本のスタンダードでいえば「比較的空いてる」状態でした。
展示スペース内には、作家がかつてデザインしたというカフェが当時の作りで再現されて営業していました。ARアプリを応用して当時のカフェ内部を見て回れるようなカラクリもあったようですが、上手くどうさせず断念。
柱もなく天井も高い広々とした空間にジャンルごとに分類された作品がゆったりと展示されていました。あちこちに腰掛けて鑑賞できるスペースも用意され、目印のジャケットを着た解説員も多く巡回していて、ふとしたことを質問できるようになっていました。
この美術館では数ヶ月ごとに特集が組まれ、展示が入れ替えられているようです。訪問時には、フィンランドの芸術家Birger Carlstedtの作品を展示をしていました。非常に多彩で多岐にわたる作品で、一部の抽象的な作品はちょっとついて行けないくらい抽象的。でも、売れなければ困るので、ある程度人物画なども描いていたようです。