ベリー＆キノコ狩り（収穫編）

フィンランドにいる間に是非ともやりたかったことのひとつに、ベリー摘みとキノコ狩りがありました。

旬の頃は、山に入らなくてもちょっとした森で摘んでいる地元の人を見かけましたが、なかなか機会がなく、ベリーはまだしも、キノコはヤバいの摘んできてスッ飛んじゃったり具合悪くなったりしても困るので、どうしたものかと思っていました。

そういうツアーを探してみたところ、ヘルシンキ方面にはいくつかあるものの、地元タンペレではなかなか見つかりませんでした。ある日、たまたまRealFinlandという会社のページでそういうサービスを見つけて連絡したところ、担当のElinaさんから連絡が来て、お願いすることに。

Elinaは学生時代に１年以上日本に留学した経験があり、日本語もとても上手で親日家。英語ができない人でも安心してお願いできます。最低催行人数２名ということで二人までは同料金で参加可能。大学で受講し始めたフィランド語の授業で、日本からの留学生が二人いることがわかり、大した差額じゃないし、大人数の方が楽しいし、お誘いしました。

ところが、当日朝すごい雨の音で目覚め、窓から外を見るととんでもない大雨。Elinaからも、しっかりした雨具で温かくしてきてください、とメッセージ。心配になって学生のお二人に連絡してみると、是非行きたいと頼もしく元気なお返事。皆でSisu魂🇫🇮 を燃やし、決行することに。心配した足下も、車でアパート前まで迎えに来てくれたElinaが、長靴やゴムズボンを持ってきてくれたおかげで、バッチリ。

目的の森に近いところでElinaの旦那さんや、お父さんお母さん、そして飼い犬も合流して、大パーティーに。お父さんお母さんがベリーやキノコの在処や見分けのガイド、旦那さんはおやつのmakkara（ソーセージ）を焼いてくれたりしてサポートしてくれました。まさに家族総動員体制。

最初はベリーがたくさんある森に入り、リンゴンベリーやブルーベリーを摘みました。分厚いコケの絨毯を踏み進んで森に入っていくと、まずは真っ赤なリンゴンベリーが目に入ります。しゃがんで摘んでいると、立っているのとは視線が違うので、近くのブルーベリーがよく見えます。みんな無言で黙々とベリーを摘み、バケツ半分くらいになったところで、車に戻り、キノコの森に移動しました。この間、あまりに夢中で、雨が降っていたこともあって、ベリーが生えている様子などは写真撮り損ねました。Elinaが撮った写真を送ってくれて、その中にベリーの様子が入っていましたので掲載しておきます。

実はベリーの森にもキノコは生えていたのですが、お父さんお母さんはそれらに目もくれず。毒ではないものの、まったく食べるキノコではないらしいです。

キノコの森に入ると、打って変わってベリーは見られなくなり、代わりにいろいろなキノコがあちこちに。キノコの森の方がコケ絨毯が分厚い感じでした。いかにも毒々しい色のキノコは毒だとわかりますが、日本人には美味しそうに見える色形でも意外と毒キノコがあるようです。

今回収穫したのは、カサが分厚くぼてっとしたlammaskääpä（lammasは「ひつじ」）と、カサの表面がヌルヌルしたhaaparousku（直訳はhaapa=Aspen, rousku=milk cap）の二種類（左がlammaskääpäで、右がhaaparousku）。

Lammaskääpäはバターでソテーして塩で味付けして食べるといいと。熱を加えると、白い肉部分が黄色緑がかった色に変わります。もし変わらなかったら食べない方がいいのか質問すると、食べない方がいいと！調理し始めてからアウトの判定が出たらイヤだなと案じていましたが、実際はみなきれいに黄色緑に変わりました。

Haaparouskuの方は、生のままでは酸っぱいらしく、一度下茹でしてから、タマネギとともにみじん切りにしてマヨネーズで和えたりするとよいと。お母さんが実際に作ってきてくれたものを試食しましたが、歯ごたえもあって美味しかったです。

収穫が終わると、Elinaが用意してきてくれたコーヒーやサンドイッチをいただき、旦那さんが森で火をおこしてmakkaraを焼いてくれました。帰りは私は下宿前まで、学生たちは少し離れた学生アパートまで送ってくれました。

季節が終わってしまう前に念願のベリー＆キノコ狩りに行くことができて大満足。収穫したベリーとキノコもどっさり持たせてくれました。帰宅して一息ついてすぐ料理に取りかかりました。続きは「ベリー＆キノコ狩り（調理編）」をご覧ください。

ムーミンやサウナのためにタンペレまでこの時期足を伸ばしてくる方は、Elinaのツアーはとてもお勧めです。一泊すればムーミンもサウナもベリー＆キノコも充分楽しめますが、ヘルシンキからの日帰りでも全部とは言わないまでも、何とか組み合わせられると思いますので、是非Elinaに相談してみてください。

RealFinland（http://www.rfinland.com/）日本語ページあり