タリン旧市街のTown Hall Squareのテラスでひとりビールを飲んでいたら、斜め後ろの席から、イタリア語訛りの英語でオッサンが連れの若い子を全力で口説いてるやりとりが聞こえてきました。
「なぁ、… だろ?」
「だめ、ムリ」
「んなことないさ、な、ほら…」
「いや、…ダメ」
そのことについて呟いたら、それを見た知り合いが「エストニアはパスタが美味しい。何故ならエストニアの美女を追いかけてイタリアン人が北上してきたから」という言い伝えを教えてくれました。
ならば!と、イタリア料理の店を調べて評判の良さそうなところを見つけて食事してみました。
一軒めはRistorante Castello(https://www.castellorestoran.ee/en/)。旧市街Pikk通り、港に近い北の方、隣にホテルがありますが。経営者は同じイタリア人だそうです。
テラス席でサービスしてくれた女の子に上の言い伝えの真偽を尋ねましたが、確かにイタリア人の男は多いらしいです(逆に、イタリア女性はほとんどいないとか)。ちなみに、彼女の旦那さんはロシア人。
Tagliatelle ragù agnelloをオーダー。自家製パスタにラムすね肉のラグー、フレッシュトマトのマリネとブラックオリーブのパスタ。美味い。
分量はそれほど多くないので、せっかくならと、ホワイトソースでキノコが入ったものをとお願いしたら、Risotto Castelloがお勧めと。米がしっかりして、濃厚なソースにキノコの香り。これまた美味い。
食後には、お店からレモンチェッロ(レモンのリキュール)をいただきました。すっきり。
二軒目(もちろん翌日、三日目の昼下がり)は、St. Catherine’s Passageというcozyな場所にあるRestoran Controvento(https://www.controvento.ee/en/)。
最初、あまりに出来過ぎた立地ゆえに敬遠していたのですが、何度目かに通りかかったとき、お客が食べていたピザがとても美味そうだったのと、テラス席の老夫婦が私のTシャツを見て、”H! Great T shirt!”とにこやかに声をかけてくれたので、引き寄せられるように戻ってみたら、テラスは満席。
タイミングよく空いた席に陣取ると、イタリア人と思しき店主がメニューを持ってきてくれました。まずはTipopilsというイタリアのビールを注文。そして、parma hamがたっぷりと乗ったEmilia Romagnaを注文。
しばらくすると、店の入り口を挟んだ向こうの席に、ジャーマンポインターを連れた若夫婦。まずはワンコにご挨拶。お二人はノルウェーからスエーデンデンマークを経由して、フィンランドからタリンに来るまで旅してきたらしいです。お嬢さんのワンコはちょうど一歳になったばかり、初めての旅行だそうです。
ピザを待っている間、入り口で帰るお客を見送る店主はイタリア語で挨拶していたので、イタリア人も認めるお店のようです。
ピザが到着。結構な大きさ。軽く切れ目が入れてあるのを、ナイフとフォークで切り分けてパクパク。美味い。ハムも美味いけど、生地が堅すぎず、柔らかすぎず。ビールをお代わり。
食べ過ぎて帰りのフェリーのディナーの頃にも満腹すぎて失敗しましたが、タリンのイタリアンは美味いことがわかり、満足。