アムリという、かつては工場労働者の住宅が集まっていた地域に、労働者の住宅の変遷を保存展示している博物館があります。実際に使われていた一区画をそのまま保存し、年代順に調度品もそれぞれの当時のものを揃えて展示してあります。
実はここには17年前にも来たのですが、とても印象に残っていたので再訪しました。
もっとも古い1800年代後半の部屋は、天井や壁の板もむき出しになっていますが、1900年代に入ると、壁紙代わりに新聞紙を貼ることが広く行われていたようです。実際、保存してある住宅の壁紙を剥がしていくと、当時の新聞紙が重ね張りされたものが出てくるそうです。やがて壁紙が普及してきれいにはられるようになり、床にも保温のために敷物が重ねて敷かれていたようです。
それにしても、ベッドがものすごく短いのですが、何か特殊な姿勢で使っていたのか、当時のフィンランド人の身長は低かったのか、その辺は解説にも書かれておらず、わかりませんでした。
実は、英語のガイドツアーが日曜にあるというので来てみたのですが、あいにくこの週はお休みでした。ベッドのこととか、キッチンにある謎の道具や、ハエ取りテープのことなどいろいろ質問したかったのですが、また改めて来てみることにします。
文具屋を再現した展示もあったのですが、そこには当時の文具に混じって、文字の練習帳も置いてありました。商店の展示では、今や撲滅されてしまった黒人を題材にしたキャラクターが印刷されたリコリスの缶も置いてありました。