待望(?)の公衆サウナ第三弾は、Rajaporttiサウナへ行ってきました。
先週から通い始めたフィンランド語の授業が開講されているコミュニティカレッジの少し手前にある、フィンランドで現存最古と言われる公衆サウナです。
学校にはバスで行ったので気づかなかったのですが、タンペレ市の中心部からはずっと緩やかな上り坂で、自転車で行くのは結構しんどかったです。まあ、その分帰りは楽でしたが。
こじんまりしたサウナで、日本で言うと下町の一角にある、地元の常連さんが通ってくる小さな銭湯という感じ。サウナ小屋の向かいに別棟でカフェがあり、その間にベンチがあって、男女入り交じってバスタオル巻いて涼んでいます。
見学モードと言うより、堪能モードだったので、内部の様子などはほとんど写真を撮りませんでしたので、適当にネットでご覧ください。
敷地内に自転車を停め、涼んでるおじさんに受付の場所を聞くと親切に教えてくれました。支払いのとき初めて来たというと、私と同じような髪型をしたおっさんが、詳しく場所や入り方を指南してくれました。受付に向かって右が男性の更衣室、左が女性用です。サウナ自体は男女別なので、水着の着用は不要です。
更衣室からそのまま奥のドアを抜けると、壁にはサウナ釜の鉄製の扉。長い柄がついた変わった形のひしゃくが桶に入ってます。扉を開けて、そのひしゃくでストーンに水をかけるようになってます。
観察していると、サウナから出て行くついでに上のメンバーにひと言声をかけ、出がけにストーンに水をかけていく人がちらほらいました。そういう流儀なんでしょうね。水をかけるところを見ていたら、少しずつゆっくりかけている人がいて、なるほど、ああやるといい具合にローリュが回るんだなとわかりました。
奥に抜けると洗い場。でかい水槽に手桶がいくつも放り込んであって、適当に水を浴びて身体を洗ったり、サウナの汗を流したりします。
サウナ釜横の細い階段を上がると、十数人座れるベンチが6畳くらいのスペースにぐるりと並べられています。塗り壁になった天井も低く、何か隠れ家っぽい感じのcozyなサウナです。混んでくると、汗だくの肉体がつるんと触れ合ったりして親密な感じ。
ストーンに水がかけられると、すぐに高温のローリュが襲ってきます。サウナハットを手に入れていたので、頭と耳はカバーされてそれほどでもありませんでしたが、肩や背中はめちゃくちゃ熱かったです。私が肩や背中を撫でて熱がっていたら、熱すぎるときは伏せろと、隣のフィンランド人が教えてくれました。確かに、高温蒸気は上に昇るので、伏せると効果的。
入り口を教えてくれたおじさんがサウナに入ってきて、話しかけてきました。日本から来たというと、トランジットで新潟に行ったことがある、と。ロシアとの貿易が仕事だったようです。連れと思しき同世代の友人は、あまり英語に自信がないのか、相づちを打っていることがほとんどでしたが、おじさんの方は年齢の割に結構英語が達者でした。
2ラウンドめまでビールは我慢、水分を補給しながら涼み、またサウナへ。そのうち、受付をしていたおっさんがサウナに上がってきました。仕事の後はタダで入れるんだ、とうれしそうに笑っていました。
3ラウンドめのあと、カフェにビールを買いに行ったら、レジのカード決済リーダーが不調でしばし待機。復旧するまで先に飲んでろと、瓶の栓を抜いてくれました。
隣で同じように待たされてるフィンランド人の女性と話をしたら、さっき隣の女子サウナまで聞こえる大きな声でフィンランド人の男がワケのわからない質問を連発していて、ああ、日本人がフィンランド人の酔っ払いに絡まれてるな、と思ったと。
ふと彼女が持っているドリンクを見ると、なんと、Kombuchaと書いてありました。な、なに?!昆布茶か?!と思ったら、そうではないらいし。聞いてみると、お茶を発酵させたような飲み物で、健康志向の人々に愛飲されているらしいです。なんだ、あの昆布茶が世界でブレークしたのかと思った。一説では、元は「酵母茶」と言われていたのが、昆布茶と混同されてKombuchaになったとか(真偽不明)。
最後のラウンドの前の休憩では、ビールにMarkka。Markkaとは、太いソーセージに甘めのマスタードをつけて食べる定番スナック。本当ならロースターに炭火があって炙って食べられるのですが、その日はあいにく火種が落ちてました。ビールはアルコール度数の高さと缶のデザインだけで選んだら、イングランド製のビールで、コスタリカのコーヒーフレーバー。結構いけました。
カフェにMarkkaを買いに行ったとき、店員の兄ちゃんと話をしたら、彼はアイルランド人で、英語が母語なんだそうです。フィンランドに来て相当経つが、最初はある程度できるようになり、そこからまたスランプに陥り、またがんばって勉強して、という繰り返しだったらしいです。
最後にもう一度サウナで暖まり、涼んで着替えて終わり。ちょうどMikkuも出るところで、見送りに来てくれました。私の自転車の鍵を見て、これじゃ盗まれちゃうかも、U字型の重いやつを買えと。でもヘルメットをかぶってるのはグッドだと。
随分と長居しちゃいましたが、酔っぱらい二人、記念撮影してお別れ。