人間の証明への長い道

「かあさん、僕のあの帽子、どこに行っちゃったんでしょうね?」

これまでとはまったく違うところにやってきて、自分のidentityを最初から構築しなきゃならないというのは、結構大変なことだと思い知らされました。

フィランドでは、いろいろなサービスで、オンラインバンキングなどを活用した認証が求められます。

  • 公共料金の契約
  • 携帯電話の月極契約
  • 郵便サービスアプリのユーザ登録
  • 大学のネットワーク利用のアカウント開設時の認証

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こちらで指導助言を担当してくれている先生の旦那さんがDanske Bankに勤めているので、ご紹介いただいて既に口座の開設はできています。

が、オンラインバンキングを利用するためには、外国人であれば警察が発行するIdentity Cardというものが必要になります。フィンランド語ではhenkilötodistus(henkilö「人」、todistus「証明」)というようです。それがないとまさに、人として証明されないし、とても不便です。

予約を取って警察(Poliisi)へ行き、henkilötodistusを申請したいというと、住民登録の番号が必要だと言われました。しかも、一時的なものではなく、あのkotikuntaが必要だと。

kotikuntaまでは必要ないので、一時的な住民登録番号で既に申請済みだったのですが、すぐに住民登録事務所へ行き(歩いてすぐ。Tampereはほとんどが徒歩圏内で助かる)、申請のやり直しをしに行きました。

IMG_5333担当者に、kotikuntaについては税金のことだけが心配なのだが?と尋ねると、税金のことは税務事務所に行かないとわからんと。事務所の場所を聞くと、さらに歩いて数分のところ。おかげで、vero(税金)というフィンランド語を勉強しました。

税務署というと日本ではあまり印象が良くないですが、とても感じのいい男性職員がいろいろ調べて丁寧に説明してくれて、日本の給与にまで課税される恐れもないし、帰国後も問題ないということが確認できたので、住民登録事務所へ引き返し。

前回の申請では、もしkotikuntaに切り替える必要が出てきたら、窓口に来てくれればそこだけ書き換えてすぐ申請し直せるという話だったのが、提出済みの申請書が見つからないという事態。面倒なのでもう一度書類を書き直して、無事申請できました。

意外に早く、数日後には郵便で書類が送られて来ました。再びPoliisiで予約を取ろうとしたら、なんと次に予約可能なのは5月24日。そ、そんなに外国人が押し寄せているのか??

ダメ元で、翌日の朝いちばんで乗り込んでみると、ちっとも混んでいません。順番待ちの札を取り、30分ほど待つと、感じのいいおじさんが対応してくれて、あっさり受理。発行作業が混み合ってるので、2週間ほどで通知が来るので、再びPoliisiに出頭せよと。

それがもらえれば、銀行にカードを提示して、無事オンラインバンキングが開設でき、ようやく人間の証明ができるようになるはずです。

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