既に「研究許可申請」の項目でも書きましたが、フィンランドでは春の兆しとともに学年の終わりも視野に入ってきている時期です。このタイミングで何かを始めるのはなかなか難しいのですが、夏以降の本格的な観察に備えて、学年末までの間に学校を訪問し、外国語の授業を見学しようと思っています。
4月10日の午後、タンペレ市のInternational Relations Coordinator担当のMinna Mäkeläさんと面会し、打ち合わせしてきました。個人の申請は無料ですが、市のHPにある説明に明記されている通り、グループでの訪問となると基本料金や人数に応じた料金など結構な費用がかかるようです。
Minnaさんはもともと市の総合学校(小中学校に相当)で外国語を担当する現職教員。スペイン語を専門としていて、英語も担当しているそうです。
2年前に市が公募していたので応募して現在の担当に就き、現場での指導も続けながら、海外からの見学者への対応と学校訪問のアレンジをしています。賑やかな学校現場での仕事と、役所での静かな仕事の掛け持ちは、両方の良さが味わえていいとおっしゃってました。
建物の玄関口で出迎えてくれたMinnaさんは、三階のフロアにあるガラス張りのcubicleに案内してくれて、打合せをしました。
学年末に向けていろいろ変則的なことも多いこの時期、Minnaさん自身も教えている学校で、同僚の先生たちによる授業見学の了解を取り付けてくれていました。
小中学校での外国語の授業はすべて専科の教員が指導しています。しかるべく訓練を受けていない小学校の担任に押しつける五八番国とは違います。しかも専科教員たちは、専門分野については修士号も持っています。
週当たりの担当コマ数は45分授業が22〜24コマ。すべて英語という先生もいますが、英語以外にもドイツ語(Saksan kieli)やロシア語(Venäjän kieli)、スエーデン語(Ruotsin kieli。ただしこれは外国語というより第二公用語の扱い)を担当する先生もいます。昨年度から新たに導入された、小学校1,2年生向けの、外国語に親しむためのKikatusという授業を持っている先生もいました(これは改めて参観する予定です)。
先生たちの時間割を見ながら訪問の日程を検討し、早速週明けの月〜水曜日に、市内の小学校と中学校で、英語やドイツ語(Kikatusやロシア語はあいにくこの週は休講)の授業を見学できることになりました。