最寄り駅の踏切のすぐ側にある自転車屋さん。古くからある店らしく、今は息子が引き継いでいるようだが、つくづく残念な対応だった。
随分前に父親が電動アシスト自転車を買ったとき不要になった自転車を譲り受けてきた。どうやらカゴを後付で交換していたらしく、ステーの穴の位置が合わず、片方を針金で縛ってあったのだが、格好も悪く錆び始めていた。丁度、変速機の調子も良くなかったので、持ち込んでみたのが数ヶ月前。
変速機を調整してもらい、カゴを止めていた針金をバチバチと切り取り、代わりにナイロンの結束バンドで固定。え?結束バンドはいいけど、ナイロン??ワイヤーをフレームに固定するんじゃなく、荷重のかかるカゴですよ?ま、穴が合わないんじゃ、仕方ないけど、プロでもこの対応じゃ、同しようもないのかな、と自分に言い聞かせて諦め、手間賃1500円を支払い。
その後、チェーンカバーの一部が折れ曲がり、引っかかると危ない状態に。市営の駐輪場はラックが結構きつきつで、乱暴に自転車の出し入れするヤツの隣だったりすると、結構こういうことが起こる。取れかかったメッシュ部分を取り去ってだましだまし乗っていたが、心持ちがよろしくない。いっそ交換できないものかと、例の自転車屋に持ち込んでみた。すると、ちらと見るなり、チェーンケースは規格がバラバラなので合うものはない。メーカーじゃないと対応できないし、このメーカーはうちじゃ扱いがない、と、取り付く島のない対応。
それからしばらくして、かつて調整してもらった変速機の調子が悪くなり、もっとも軽いギアに入れると時折チェーンが外れるようになった。さらに、案の定、かごを固定していたナイロンの結束バンドも切れてしまった。もやもやした気分で、よせばいいのに一応修理元に持ち込んでみた。
店で症状を伝えると、聞き終わらぬうちに「いちばん軽いギアは使わないほうがいい」と。かつての調整せいだとは言わないけど、ついているものを使わないほうがいい、ってのは自転車専門店店主の言葉としてはどうなんだろうか?
ともあれ、短気を起こさす、修理をお願いして店の中の椅子に腰掛けて待つ。外れたチェーンはトップギアとハブとの間に食い込んでいて、外すのに随分苦労していた。自分でもちょっと試みたが、そうとうガッツリ食い込んでいて、工具を使わないと直らないのはわかっていた。
チェーンの復旧とギア調整が終わったころを見計らって、カゴの修理方法について口を挟んでみた。
ナイロンの結束バンドは応急措置としてはありかもしれないけど、自転車屋に持ち込んでるのは、もう少しきちんとした対応を期待してのこと。「追加のステーをかませるとか、何か根本的な対応策はありませんかね?」という最大限オブラートにくるみまくった控えめな要望を投げかけてみると、言下に「無理ですね」って。そう言いながら、目も合わせず涼しい顔してまったく同じようにナイロン結束バンドで止めていた。
チェーンとカゴ、しめて2000円。ちなみに前回は、かごの針金外しも含めて1500円。どういう明細?という、いかにもテキトーな工賃設定。おまけに、結束バンドで止められたカゴは、底面のネジを締め直してないので、荷物を入れてもカゴがぶらぶら。
よく理解できなかったのは、修理中に店先を通りかかる人の中には、自分から進んで挨拶をしていく人が少なくなかった。店主も、愛想がいいとはいえないが、一応は挨拶を返している。信頼もなく、憎まれているならこうはならない。もしや、対人的にコミュニケーションができない人なのか?
いずれにしても、客として余計な気を使い、金を払ってまでサービス受けに行く気にはならない。二度と行かない店リストに登録。もしかしたらの事情も勘案し、キレないようにぐっと我慢し、店を後に。