教科教育法(応用)の授業では、語学教育研究所編『英語指導技術再検討』を教科書にして、毎回いくつかのテーマについて事前に読み、授業で簡単にポイントを整理確認してから、実習を行っている。ちょっとした指導場面を設定して、できるだけ多くの学生が実際に教壇で実習を体験する機会を設けている。
今日のテーマは「板書」。ひとりずつ前に出て、黒板にA quick brown fox jumps over the lazy dog.と音読しながら板書してみる、という課題に取り組んだ。斜めになってしまう人、字の大きさが揃わない人、書くのに時間がかかりすぎる人、いろいろ課題が明らかになるが、どれも机上で理解するのとやるのとでは大違い。やってみて、失敗してみて、どうしたらいいか対策を考えられる。
受講生には英語学科でなく、英語の副免許を取りに来ている教育学科の学生もいる。そのひとりの男子学生が、素晴らしい板書振り、さすが教育学科。で、さらに驚いたのは、彼は左利きなのだが、板書は右手でしていた。小学校で教師がモデルを示すのに、左利きではまずいので、猛練習して右手で板書できるようにしたのだと。
彼は教育学科で指導を受けたチョークの持ち方や黒板への当て方などを他の受講生に指南してくれた。