仕事が山積みで、締め切りが過ぎているものもある中、心苦しさを堪えて、沢田研二のコンサートに行ってきました。4月にチケット買った時点では、もっと仕事が片付いている予想だったんですが。
熱烈なファンというわけではないのですが、「我が窮状」とか「Uncle Donald」など最近の正常に関連した主張のある歌を出していたり、小学生の頃に沢田研二が主演の三億円事件のドラマやその主題歌が好きだったので、一度は行ってみようと思っていました。すごい人気で、なかなかチケット取れませんでしたが、ようやくゲット。
一緒に行った奥さんが、「いきなり会場総立ちでノリノリとか、ついて行けないから」と案じていたのを、「客層は高齢者だし、そんな心配はない」というのが、真っ向から裏切られました。
イントロの映像が終わり、本人がステージに登場するやいなや、会場の7割が立ち上がってノリノリ。どうも、前方に近い席はファンクラブと思しきプロ集団で占められていて、まるで会場がスポーツクラブのスタジオみたい。ステージ上の沢田研二のエネルギッシュな振りに、立ち上がった観客たちはそれに連動した激しい動きで応じていました。
私の座席からは、前方数名のノリノリおばさんのわずかな隙間に小さな沢田研二が見える感じ。途中からは、ステージを見ているより、おばさんのノリノリ振りを観察する方が楽しくなりました。
69歳の沢田研二は、舞台をエネルギッシュに動き回り、それでも安定した歌声で全50曲(まあほとんどの曲は1番だけですが)歌いまくりました。曲間のトークでは京都弁で話していましたが、それがまたパフォーマンス中のダンディさとおもしろい対比となっていました。
結局、「我が窮状」も「Uncle Donald」も聞くことはできませんでしたが、「時の過ぎゆくままに」は聞けたし、熱狂的なファンも観察できたし、素の沢田研二を知ることができて、楽しめたコンサートでした。