今年度の教科教育法の授業では、語研が提唱する授業の基本をまとめた新刊本、『英語授業の「型」づくり−おさえておきたい指導の基本』を教科書に使っています。
この教科書に沿って授業の基本的構成や手順について学ぶと共に、中高の検定教科書を題材に、学生に音読させて発音指導、教材研究、本文の内容理解確認のためのQAや音読の指導の実習をグループごとに実習させたりしています。
オーラル・イントロダクションについては、
とてもよくまとまったわかりやすいスクリプトが紹介されているので、それに忠実にオーラル・イントロダクションを実演してもらいました。
本では著作権の関係から、本文は元のままですが、挿絵や写真などはぼかした形で紹介されているので、事前に元になっている当時の教科書のコピーを配布しておき、そこから必要な挿絵などを切り抜いたり、ウェブから情報を拾ってきたりしてピクチャーカードを作ってもらいました。
受講者は30名以上いるので、5名のグループを組み、ひとりが教師役、他が生徒役となって、グループ内での実演という形を取りました。そのため、準備してもらうピクチャーカードも、机の上に並べられる超小型で準備してもらいました。
最初の数回は7分で区切り、班ごとに意見交換をしてから全体で共有、私からも導入のスクリプトの工夫されているところを細く説明を加え、全員が教師役として実演できるまで繰り返しました。
比較的英語に自信がある学生は、舐めているわけではないでしょうが、台本に書かれていないことをしゃべり出し、結局は導入のポイントがずれてしまったりしていました。逆に英語が得意ではない学生は、台本があっても基本的なミスをしたり、言うべきことがわからなくなったりしていたので、仲間に黒子役をお願いしてもよしとしました。
スクリプトには生徒の反応も書かれているのですが、よく読んでいないのか、知っててやっているのか、予想外の反応をして教師役を困らせる学生もいましたが、それはそれで対応を楽しみながら進めていきました。