学者と名乗るにはおこがましいけど、一応は大学人の端くれとして賛同した「安全保障関連法案に反対する学者の会」が学生との共同行動として開催したデモに参加してきました。
今日は昼飯に出る間も惜しんで仕事しないと終わらないという見通しのもと、奥さんの弁当を作るついでに、自分の弁当も用意。愛用の弁当箱ではデモ参加の荷物になるので、使い捨ての弁当箱で調製。何とか教職免許更新講習の教材の準備は終えることができました。
7時開始の集会第1部には間に合わず、第2部から参加したものの、6時過ぎに砂防会館に到着したときには予想通り会場は既に満員で入れず、近くの車道でデモ参加者が隊列を作って待機していました。
まだ早いので、砂防会館前に座って休憩。隣の女性陣は、なんと広島や岡山、鳥取から駆けつけた教員のみなさん。すごい、頭が下がります。
時間も近づいてきたので隊列に加わり待機していると、向こうから、大変よく存じ上げている大学人が歩いてくるのが目に飛び込んできました。お声をおかけすると、あちらもびっくり。
上越教育大学大学院で出会って以来、公私共々大変お世話になった先生。今年度いっぱいで定年退職されるとは思えない若々しさで、一瞬で三十年近く過去に遡りました。
先生には、生成文法などの言語学を教わったのはもちろんのこと、上越での楽しい生活や、スキー・温泉にもご一緒させていただきましたし、貧乏学生だった私が東京に帰るにあたり、先生の車の運転を買って出て練馬のお宅まで乗せていただき、帰りはまた練馬から上越まで運転させていただくということでもお世話になりました。
それだけではなく、我々夫婦の人前結婚式では、故若林先生立会人のもと、私の保証人として婚姻届に署名いただいたこともありました。その後も、転職に際しては身に余る推薦文を幾度も書いていただきました。
その先生と、国会に向けてのデモ行進でばったり出会うというのは、何という運命・偶然・奇跡でしょう。もし私が歩道側ではない隊列の左側についていたら、おそらくはお目にかからなかったでしょう。
学問的にも大変厳しく、曲がったことが大嫌いという江戸っ子らしく、今回もいても立ってもいられずにデモに参加したとおっしゃっていましたが、そういう先生を恩師に持ったことは誇りに思います。
お互いの近況や家族の様子など話ながらのデモは、まるでデモではなく、思いで散歩のような和やかな雰囲気でしたが、途中数カ所で警備の警官が、私が自撮り棒で掲げているポスターを下げろと強く命令してきたときにはちょっとイラッときました。どういう根拠なんでしょうか。
日比谷公園でデモは終了となりましたが、そのまま国会正門前にご一緒させていただき、少しばかり抗議の声を上げてきました。