センター試験直前の娘。心配していたほど不安に陥っている様子もない。夏に部活を引退してからこれまで、文字通り朝から晩まで自分を追い込んで勉強してきたことで、自信がついてきたのか。
そんな娘が、夏にこんな悩みを相談してきた。英語の長文を読む時間がない、すごく時間がかかる、読み終わらないこともある、と。
話を聞いてみると、一文ごとに逐一頭の中で日本語に直し、理解を確認していたらしい。そりゃ、時間かかるわ。
応急処置として、いちいち日本語で置き換える必要はないし、英語のまま理解できることもあるはず、さしあたり、意味のかたまりを意識して、かたまりごとにイメージを浮かべたりしながら理解を確認していけば、というようなアドバイスをした。
当時はまだまだ単語力も圧倒的に不足していたし、文法的な知識も足りないということは本人も感じていたので、そのことはそれ以上深追いせず、語彙や文法の勉強を続けさせた。
しばらくして、ある程度力がついてきたなと感じた頃、適当な多読教材を与えて、音声を聞きながら目で英語の流れを追う訓練をすることを勧めた。これがその教材。音声データ付きで、理解度チェック問題や全訳も付いているので、一人で勉強できる。
自分にストイックなノルマを課してこつこつとこなしていたが、ひと月ほどして進捗状況を聞いてみたら、既に3ラウンドめに入っていた。さすがは体育会系。こういうひたむきさと自己コントロール力はスゴイ。
そして今朝の朝食の席。「夏の頃、日本語に訳さないで英語読むって言われたときは、は?なに??って感じだったけど、今はそれがよくわかってきた」と娘がぽつりと言った。
そう、ある程度の語彙力や統語知識、句感覚などの条件がそろわないとできないことだし、時間もかかるからね。でも受験前にそれが体感できて、よかったよかった。
センター試験、がんばれそうだな。