隠された問題に切り込み、掘り下げ、圧力に屈せずそれを広く世に伝えようとする組織が壊死すると、民は愚し、民主も平和も足元から音も立てずに崩れていく。
遙か彼方の国の公共放送の報道を見て、そんなことが脳裏をよぎる。
技術者の友は、科学的に原発のリスクを考えなら、お前の認識は間違ってる、と友誼から指摘してくれる。「原発事故で死者は皆無、帰還が立ち後れているのは無茶な除染基準のため。報告されている死者は、風評被害や帰れないことをを苦にした自殺」のだと。
でも、俺にはこういう周辺的に発生する被害すべてを包括的に見なければ、いくら科学的でも、人間に寄与する科学にはなり得ないと思う。
それにしても、これだけの惨状を目の当たりにしながらも、「国も東電も恨んではいない、悪いのは安全神話を信じ続けてきた自分たちだ」という謙虚さに胸打たれ、心沈む。
http://sharetube.jp/article/1982/