キノコに関する、にわかに信じがたい珍妙答弁について報道されていたので、朝の爽やかな通勤時間から30分余を費やして、答弁の映像を確認しました。法務大臣の口から、出来の悪いコントかと思うような答弁が、ドロドロとはき出されてくる様子が確認できました。
共謀罪の問題点や危険性、これまでの経緯、議論の持って行き方についてはあちこちで意見が述べられているので繰り返しませんが、答弁を視聴しながらひとつ気になったことを書いておきます。
それは、金田法相の答弁の、妙に演技じみた抑揚やジェスチャーです。
映像を精査して比較したわけではありませんが、当初は答弁席の机に両手をどっしりとついてうつむき、ひたすら完了が用意した答弁台本を訥々と読み上げていた印象があります。
今回見た答弁映像では、所々大げさな抑揚や強弱をつけたり、素人役者が演出家ににわか指導を受けてとってつけたような、操り人形に似た手振りが妙に印象に残りました。
これは邪推ですが、下手くそな答弁への批判を受けて、プレゼンテーションの指導でも受けたんじゃないかというように見受けられます。
答弁内容に関する知識や理解、憲法を始め各種基本的な法律についての見識など、根幹に関わることはどうしようもないので、うわべの技術的なことをにわかに身につけて何とかしようというつもりなのでしょうか。
それにしても、かくも危険な法律の立法に関する大事な議論が、こんな頓珍漢な答弁で誤魔化されて、終いには数だけで押し切ってしまうのは、どう考えもおかしいことです。