決して楽観は許されない。いくつか、肝に銘じておかねば、単なる一過性のお祭りで終わりかねないし、逆転サヨナラ負けを喫する危険もある。
まず何よりも、今は声を上げている人々も、自分のこれまでの投票行動が、今必死に止めようとしている目の前の恐ろしい流れに荷担してはいなかったか、冷静に振り返っておくべきだろう。そして、このような地滑りを生み出さないためには、どういったことが主権者として求められているのか、味わった恐さと悔しさからしっかり学び取る必要がある。
そして、単に安倍政権が倒れたとしても、まったく安心できない。なぜなら、今や政治の中枢には相当根深く「アベのタネ」みたいなのがウヨウヨしているからだ。これも、しつこいようだが、無関心・無責任な投票行動によってこの十数年の間に着実に進行してしまったことだ。しかし、これだけ多くの人が気付いたからには、浄化は可能だ。かなり息の長い闘いにはなろうが、今後そういうおかしな性質を持つ政治家を、投票によってしっかりフィルターをかけていくしかない。
放置状態の震災復興、原発の処理、「現状」に即した安全保障をじっくり考え議論するのは、それからだ。そして、言葉を、議論を、理屈をこれほどまで侮辱して軽視する政治家を、二度と国政に送り込んではならない。
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