大阪教育大での多読のセミナーでは、多読の基本的な考え方に関する講演や、小中高大における様々な取り組みについて改めて勉強させていただきました。
一部の多読原理主義者による、多読ですべてが救われるみたいな狂気の主張はなく、ごく常識的な内容ばかりで安心して聴いていられました。
日本語の母語習得を考えても、本だけ読んでいれば日本語を習得できるとは誰も思わないでしょうけど、英語の多読になると、従来の訳読指導への恨みも相混じり、多読の狂信的信奉者になっちゃう人がいるんですね。
個人的には、高瀬先生による、多読に積極的に取り組んでいるのは、意外に英語教育プロパー出身者ではなく、工学や数学など他の専門背景を持つ教員が多いという指摘が新鮮でした。
中学校で教えているときもやっていましたが、今でも自分の授業では多読を取り入れていますが、大学入学までにバリバリの訳読指導を注入されてきた学生にとっては、英語を英語のロジックと語順のまま読み進めることができるようにするための良い矯正指導になっています。
http://hato-project.jp/oue/mt_files/tadoku_161223.pdf