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ホーチミン廟へ

(March 11, 2004)

Lanさんとの面会を終え、部屋に戻って荷を整えてロビーに降りてチェックアウトを済ませた。次の目的地フエへのフライトは昼だったので、これからホーチミン廟を訪問するのは時間的にぎりぎり、というかホテルの人も止めるほどきわどい状態だった。ホテルの人から、長い待ち列ができているはずだから、その辺の役人に事情を話して途中に割り込ませてもらうようアドバイスをもらって、前日確認しておいた市場を抜ける近道をホーチミン廟目指して走っていった。通りの渡り方も前日ある程度経験を積んで慣れていたのも正解だった。
途中、アンプを肩から下げ、エレキギターで弾き語りをしているヘンなおっさんを発見。おもろいのでデジカメで写真を撮ったのがまずかった。すかさず相棒らしき兄ちゃんが帽子を持ってにじり寄ってきた。楽しんだんだから、代価を払えというわけだ。こんなゴロツキみたいなやつと口論してほーおじさんと会えなくなっては元も子もない。文句を言う時間も惜しかったのでポケットからサッと1米ドル札を出しくれてやり、先を急いだ。
ホーチミン廟がある大きな公園の敷地に入ると、いわれていた通り、入廟希望者が整然と二列に並んで歩いていた。最後尾はどこまで続いているのか見えないほど長い列だ。これではまともに並んでいたら飛行機に乗り遅れる。列を見張っている軍人らしきおじさんに近づき、どうせわかってももらえないだろうと思いつつも、一応英語でそれなりの事情を説明したあと、列に入っていいかどうか身振りで尋ねた。おじさんはニコリともせず、「行け」というようにあごで列の方を指した。ちょうど公園の入り口のところでいったん列が切れていたので、そこにサッと割り込ませてもらった。
この行列では、ほとんどの人が口も聞かず二列になって間隔を開けず、黙々と歩いていた。それもそのはず、ちょっとでも列を乱したり間隔を開けすぎたり私語がひどいと、すぐに軍服を着たニコリともしないおじさんが飛んできて注意される。後で起こる出来事でもわかるように、ベトナム人はきちんと並んで順番を待つことがないのに、これだけ整然と整列しているのは驚くべきことだ。それだけ軍人のにらみが行き届いているということでもある。
私が割り込んだあたりはちょうどベトナム人ばかりで、外国人はまったく見あたらなかった。当然、英語だってそんなには通じないだろう。みんなこっちを好奇の目で見ているのがわかる。背中にも視線を感じる。ガイドブックなどでは外国人とベトナム人は別の列に並ばされるなどとも書いてあったが、もしやまずい列に紛れ込んでしまったかと不安で一杯になった。


Posted by Yoshi at 01:43 AM

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