« "honda ong" | Main | 床がゴミ捨て場 »

地元民のメシ屋のかわいい通訳

(March 10, 2004)


Thanh青年とひとしきり話し込んでから別れを告げて歩き始めたところ、すぐにメシ屋とおぼしき店があった。店の親族らしき女性たちが楽しそうに話をしながらテーブルを囲んでいる。思い切って入ってみたが、もちろん英語はまるで通じない。相当さび付いたベトナム語で「メシを食いたい」までは通じたものの、cha gioと注文してもまるで通じない。仕方なくショーケースの中の作り置きしてある料理を指差し注文する。すると、テーブルに座るようしぐさで勧められ、注文した料理を年季の入ったフライパンで温めて、ボール一杯のライスとnouc mamが入った小皿とともに持ってきてくれた。

もしかすると外国人は今まで一度も入ってきたことがないのではないかと思うほど好奇に満ちた視線を浴びつつ食事をはじめた。気がつくとだんだんと観客の数が増えてきた。どうやら珍しさのあまり親戚まで呼びにいったようだ。皆こちらを恥ずかしそうにちらちらと眺めつつ、Nhat Banというささやきが聞こえてくる。たぶん日本人だろうといっているのだ。
そのうち隣のテーブルに店の子どもとおぼしき女の子が座ってきてこちらを向いてニコッと微笑んできた。英語で話しかけてみるとそこそこ通じている様子なので、私が注文した料理の名前をベトナム語でメモ帳に書いてもらった。彼女を通じて、もうちょっと食べたいので何か他のお薦め料理を持ってきて欲しいと頼むと、すぐに暖めて持ってきてくれた。中学生くらいなので、きっと学校で英語を勉強しているのだろう。彼女によれば、私が食べたのはNem, Ca Heng, Cha, Comだそうだ。
後で外語時代の友人とメールしていて叱られたのだが、一生懸命cha gioと注文しても理解してもらえなかったのは発音や声調が悪かったのではなく、cha gioというのは南部の呼び方で、北部では同じものをnem ranというんだそうだ(って、いわれれば確かそんなこと習ったなぁ、と思い出したが…)。恥さらしなのか、面目躍如なのかよくわからない。


Posted by Yoshi at 01:19 AM

« "honda ong" | Main | 床がゴミ捨て場 »